美容外科、整形外科、形成外科の違い
美容外科は美容整形と表現されることも多くあり、その違いが明確でない人もいるのではないでしょうか?
美容外科は 1968 年に正式な診療科目として日本で認められるようになりました。整形外科から形成外科が独立し、そこから美容外科がさらに分離されたと言われています。日本形成外科学会のホームページを見ると、形成外科の中に美容外科という分野があることが分かります。
「整形外科」は主に骨や関節、筋肉、神経などの病気やケガ、疾患を扱う分野になります。例えば事故やスポーツなどによる骨折、骨粗しょう症、ヘルニア、リウマチ、肩こりなどは整形外科で治療を受けることになります。
「形成外科」は先天的な奇形や何らかの外的な原因によって体の変形を治療する分野になります。また四肢、顔、頭、体の表面的な変形や傷などの手術や外的な要因で負った外傷跡なども対象になります。
「美容外科」とは、機能としてはまったく問題が生じていなくても、その形や状態によって精神的に何らかの負担をもたらすものを扱う分野です。その負担を取り除いたり、軽減したりすることを治療の目的としています。形成外科での腫瘍の除去により乳房の再建が行われたり、ケロイド治療からレーザーでのアザの除去などが行われていることを考えれば、形成外科から美容外科という分野が確立したのはごく自然のことだと考えられます。
ここ数年の間にも、美容外科専門のクリニック以外も、脱毛やフェイスリフト、レーザーによるシミやアザの除去などを行う“美容外科を併設した形成外科のクリニック”が増えていることにお気づきでしょう。
ところで日本には二つの「美容外科学会」というものが存在します。一つは形成外科医で構成されている学会、もう一つは美容外科医が中心となって構成している学会です。名の知れた規模の大きい美容外科クリニックは後者に所属しています。素人ではその違いも、どちらが良いという基準を断言することも、それによって美容外科を選択することも困難です。
ただどちらも美を追求することに変わりはありませんし、医師の資格や経歴、所属だけでなく、扱った症例数、設備が充実しているか、クリニックは清潔か、親身になって対応してくれるのか、費用はどうか、美容整形手術後のサポートは充実しているかなどが美容外科に求められている重要なことであるのは間違いありません。
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